お悩み相談室【歯ぎしり・噛み締め・食いしばり】

Tさん(40代)外資系マーケティング

Tさんのお悩み【歯ぎしり・噛み締め】

就寝中の噛み締めに悩まされています。時々はコツコツと音を立てる歯ぎしりもしているようで、自分でその音を浅い眠りの中聞くことがあります。朝起きると顎がとても疲れていて、顎関節が痛いことも度々あります。

噛み締めの癖は20代前半からあり、30代になってからは歯医者さんに勧められてナイトガードをつけるようにしました。もうその時点で歯の一部は削れてしまっていました。

噛み締めがあると歯茎にも影響が出るようで、長年の重圧により歯茎が痩せ、歯根がむき出しになって、それが歯磨きによって部分的に削れてしまったので、今は犬歯の歯根表面をプラスチックで埋めてあります。

噛み締めの圧は大きく、そのせいで歯並びが少しずつ変わってきてしまったので、30代後半で歯列矯正を行いました。歯列矯正をすれば歯ぎしりや噛み締めが治るかもしれないと言われていたのですが、期待はむなしく、今でも就寝時の噛み締めの状態は続いています。

長年の噛み締めのために治療歴のある奥歯にヒビが入ってしまい、根管治療をしてクラウンをかぶせなくてはいけない状態にもなりました。

歯医者さんにも色々指導してもらったのですが、残念ながらどれも効果がありません。ボトックス治療も興味はありますが、高額なのと、効果が長く続かないようなので試していません。ナイトガードをつけていれば歯は守れるようですが、根本的な解決になっていないし、手入れや着用も正直億劫です。できることなら噛み締めそのものを無くすことができたら、と心から願っています。

歯医者さんから、噛み締めの理由は自律神経の乱れにあると聞きました。鶴田先生、良い解決法があれば是非ご享受願います。

【鶴田院長からのメッセージ】

Tさん、長年苦労されてきたようですね。

確かに歯ぎしり・噛み締め・食いしばりは交感神経という自律神経が優位になることによって引き起こされる可能性があります。ストレスによって交感神経が強まると、同時に筋肉の緊張が発生します。この筋緊張が首肩周りの筋肉に発生してしまうと、その余波が顔や顎回りの筋肉に出て、歯ぎしりが発生するメカニズムです。

Tさんは外資系企業でマーケティングをされているとのこと、きっとストレスも多いお仕事だと察します。30代後半で歯列矯正までされたとは、よほどお悩みのことでしょう。

ご自身でそれなりの対策はされてきたようですが、当院でオススメする対処法をご紹介します。

ストレッチやヨガ等の軽い運動をする

激しい運動よりも軽い運動がお勧め

歯ぎしり・噛み締め・食いしばりは、顔・首・肩周りの過緊張によって発生します。改善させるためにはその緊張をほぐすことが先決です。

筋緊張を解くためには先ずリラックス、次に縮まった筋肉をほぐすことが必要です。

週に3回は適度な運動を心がけましょう。テニスやバレーボール等の激しい運動よりも、ヨガや30分程度のウォーキング等がリラクゼーション効果が高く、お勧めです。

運動のためのまとまった時間が作れない場合は、1日10分ラジオ体操やストレッチをするようにしてください。

噛み締めないように自己暗示をかける

深層意識からリラックス

食いしばり・噛み締めというと、かなり力が入っているように聞こえますが、ただ上下の歯が接触しているだけでも食いしばり・噛み締めと認識されます。

本来上下の歯が接触するのは物を食べるときだけで、それ以外の時は上下の歯の間隔は少し開いているのが健康的な状態です。

しかし食いしばり・嚙み締め癖のある人は、就寝時はおろか、日中の生活でも無意識に力が入っていて、上下の歯が接触してしまっていることが多いです。

その癖を本人が認識し、それを取り除くように自己暗示をかける療法が、TMJマントラと呼ばれるアメリカで開発された認知行動療法です。TMJとはtemporomandibular joint(顎関節)の略称です。

PoTSB TLC

*Po: Posture

*T: Tongue on the roof of the mouth

*S: Swallow correctly

*B: Breathe well

*TLC: Teeth apart, Lips together, and Calm your muscles and mind 

上記のマントラ(お経・呪文)を1日数回唱えます。日本人には少し長いので、主にTLCの部分が翻訳されて利用されています。

*上下の歯を離し

*唇は閉じて

*心と筋肉をリラックス

このマントラを職場のパソコンや家庭の冷蔵庫等、1日の間に何度も目にするところに貼り、それを唱えることによって自己暗示をかけ、噛み締めや食いしばりを抑制します。

顎マッサージをする

咬筋と側頭筋を優しくマッサージ

耳の前に手をあてて口を開け閉めする時に動く箇所が顎関節です。顎関節の前下方に噛みしめの時に作用する「咬筋」があります。また耳の上にも噛みしめに作用する「側頭筋」があります。この2つの筋肉を優しくマッサージしてください。

歯ぎしり・噛み締め・食いしばりのある人はこれらの筋肉が凝っているはずなので、自分で触るとすぐにわかると思います。指の腹で押さえて痛気持ち良い程度にマッサージしてみてください。

マグネシウムクリームを首・肩に塗る

マグネシウムは副交感神経を助けます

マグネシウムには筋肉をリラックスさせる効果があり、交感神経を抑制し、副交感神経を優位にさせる働きをすると言われています。

マグネシウムはアーモンドやカシューナッツ等のナッツ類、ピーナッツや黒豆等の豆類、ホウレン草やアボカド等の野菜、乳製品やバナナ等の食品に多く含まれており、普段の食事で摂取することは難しくありません。

ただ、食生活が乱れていたり、便秘薬を常用している方は欠乏している可能性もありますので、クリーム等で補うのがお勧めです。マグネシウムクリームやスプレーは、筋肉のコリのある箇所に直に塗ることができるので、吸収率が高く、快眠につながると言われています。

それでも歯ぎしり・噛み締めにお困りなら

グループ総院長の鶴田です。あなたのお悩みを解決します!

歯ぎしり・噛み締め・食いしばりのお悩みは、本人にとってはとても深刻な問題です。これらの問題がある人は顎関節症になりやすく、食事や会話が困難になったり、痛みで夜眠れないこともあります。

Tさんのように歯や歯茎に大きな影響が出るのも困りものですよね。問題を長く放置すると、最終的に歯が抜けてしまうこともあるそうです。

歯ぎしり・嚙み締め・食いしばりは本人が自覚していない間に起こっていることが多く、セルフケアがどこまで行き届いているかの確認が難しい場合もあります。

ストレスの調節や食生活、運動等で解決できるのが理想的ですが、実際はなかなかうまくいきませんよね。

でもご安心ください。

サンテ整骨院にはあなたのお悩みを解決する技術があります。

歯ぎしり・噛み締めは周辺筋肉のコリが大きな原因ですが、歪んだ首の骨や背骨、普段の姿勢、自律神経の乱れ等、複合的要素が関わっています。

当院のほぐし、骨格矯正、自律神経調整で、あなたのお悩み解決にあたります。

特に筋緊張や神経の疲労がひどい方には、緊張をほぐす星状神経節ブロック治療がお勧めです。

是非ご相談ください。

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